大学生の就活については、これまでも記事にしてきました。
今回は集大成版の序章ということで、就活のさわりの部分を紹介します。
就活道をひたすら進む我が子の背中に、母の私は、嫌がられながらもぴったりとくっつき続けました。
息子が心配で。
興味があって。
下の子の道標に。
どれも理由にはなりますが、結局は生来の旺盛な好奇心があまりに強かったため、もしかしたら私が就活したのではないかと勘違いしてしまうくらい、息子の就活にどっぷりと浸かった数か月を共に過ごしました。
私が経験した(笑)2020年卒の就活を、母親目線の考察も交えながら、今回はシリーズで細やかに記していこうと思います。
まずはおさらい・・就活ルールについて
下の表はマイナビという就活支援サイトから抜粋したものです。
公式サイト
3年生の6月からの流れを表にしていて、就活生にとって非常に理想的な流れになっています。
こんなふうに真剣に将来に向き合うことを心がけていたとしたら、順調に就活を終えることになると思います。
表の左半分、3月からの流れを見てください。
3月1日、プレエントリーといって、企業側に興味があります!という学生側からのアプローチが解禁になります。
それで企業側と学生がはじめてつながりを持ち、そこから就職活動が始まるのです。
これをプレエントリーと言います。
その後学生は、プレエントリーした企業の説明会に参加したり、エントリーシートという企業側のオリジナルの履歴書のようなものを企業の定めた期限内に提出をします。
そして6月1日になり、企業側が正式に選考活動に入っていきます。
これが2020年卒までの経団連による正式な就活ルールでした。
ところが。
昨年秋に、経団連がこれを廃止すると発表しました。
なぜでしょう。
それは6月に選考活動では遅いということがわかったんです。
だって、経団連に属していない企業はとっとと動いて、学生に内定を出しているんですから。
そして学生側も、早くに内定をもらって楽になりたいと思っています。
学生も企業も早く決めたいと考えているので、当然経団連に属していない企業との交渉は人気になりますよね。
こういった経団連に属さない企業がどんどん学生を取り込んでいくという状況に、「おいおい、先に優秀な学生をもっていかれちゃ困るんだよ~」と慌て始めたわけです。
よし、だったら3月からとか6月からとかルールなんか無くして、こっちもどんどん学生を取り込んじゃおうと考えたのが今回の経団連のルール廃止宣言です。
その後、明確な動きがないまま、政府主導で新たなルールを作りますと発表されましたが、今回は間に合わないようで、どうも2021年卒はそのままになるようです。
就活支援サイトのマイナビも、上の表のように2021年と明記しているので、おそらく昨年と同じルールに変更はないでしょう。
ひと足お先の、経団連に属していない企業とは・・
経団連に属している安心の大企業がいい!と、母である私は息子にお勧めしてきました。
まあ、息子の方も呑気に構えていたし、行きたい企業もその中に属していたし・・ということで、経団連の企業=バラ色という構図が親子で出来上がっていました。
逆に属していない企業は、ちょっと信用できない、弱小、歴史が浅い・・なんてブラックなイメージを持っていて、まったく見向きもしなかった化石のような親子だったわけですが。
どうもすみません・・と言った感じです。
もうそんなことは口が裂けても言いませんから、私。
それでは、経団連に属さない企業とは?
まっさきに思いつくのは中小の企業。
それからベンチャー企業。
それから外資系・・?
比較的貧しい乏しい発想です。
そんな人のために、外資系の有名企業の一部をご紹介しますね。
①外資系コンサルティング・・マッキンゼー・アンド・カンパニーなど
②外資系投資銀行・・ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなど
④メーカー・・P&G、ジョンソンエンドジョンソンなど
⑤IT企業・・グーグル、アマゾン、LINEなど
どうでしょう?
そうそうたる名前が連なっています。
これら外資系企業の中には、グーグルやアマゾンなど最近経団連に属した企業もあるのですが、その他の多くの企業にも学生たちを早期にさらっていってしまうだけのネームバリューがガツンとありますね。
これに加えて、勢いがあって魅力的なベンチャー企業、至れり尽くせりの情の厚い中小の優良企業などが、あの手この手で早期に学生にアプローチをかけてきます。
よほど強い意志で、経団連の企業に絞っていない限り、学生はこれらの魅力に惹かれていくというのはやむを得ない状況ですね。
それが顕著に表れているのが下のような記事。
すでに5月で内定率が50%。
これが現状だということです。
就活生の第1歩 ~母からのアドバイス
まず就活生がすることとはー
上の表では、3年生の6月になったらインターンに申し込んで、自己分析をして・・となっています。
もちろんこれでも万全の対策と言っていいのですが、私の今回の記事である「母親が見た就活」としては、これではダメなんですね。
正確に言うと、ダメな人がたくさんいるはずだということです。
それは「その他大勢」に属する人たちです。
その他大勢の学生たちとは―
これといって何かやりたいものがあるわけでもなく、競争意識も高くなく、ただ普通に過ごしたい。
特別やりたいと思うこともないし、でもやれば多くのことは無難にこなせる。
だけど、なるべくなら名の知れた企業にいれば安心かなと考えている。
こんな学生たちです。
我が家の子どもたちもこれに属しています。
弁護士になりたい、教師になりたい、美容師になりたい・・こんな夢や目標を以前から持っているというのなら、これはもう安心。
だってそれに向かって頑張ればいいんですから。
やりたいことはないけど、ぎらぎらと競争心はあるという学生も、それだけで就活に邁進できます。
誰よりもいい企業に、誰より多くの内定を目標にできますから。
我が子のようなどうしようかな~と呑気に構えている学生たちが一番厄介なんですね。
なんでもやればできそうな気がするからいくつもエントリーして、ある程度まで選考はクリアするけれど、結局熱望はしていないから最終面接の少し手前あたりで落とされる。
こういうパターンになります。
それじゃあ、その他大勢の学生たちはどうするか。
まずは2年生の内から自分のことを自己分析しておくことです。
将来やりたいことは何か。
何をやっていたら幸せだと思えるか。
どの分野が苦手で、どの分野なら興味がもてるのか。
どんなことでもいいので、就活につながることを少しずつ考えておきましょう。
そして、3年生になる前にはひと通りの自分の分析は終えておくべきです。
この分析は、その後のインターンであったり、情報交換であったりで変わっていくこともあると思います。
迷ったら原点に立ち戻り、家族や友人にも意見を求め、柔軟に賢く道を探ることです。
この時間がかかる作業を面倒に思うと、あとでしっぺ返しが待っていることもあります。
あせらずに、よりいい道を探るためにたっぷりと時間が必要なんですね。
さて、次回はいよいよ就活内部に突入していきますね。