大学2年生の娘は、来年1月の成人式には出席しません。
2年前息子の方は、スーツ姿で喜んで出席し、その後の2次会・3次会へと、流れるように1日を過ごしていましたが。
娘は、小・中学校ではあまり楽しい思い出はなく、当然親しい友達もいなかったようで。
高校も地元からは離れた学校に通い、小・中学校の友達とはますます疎遠になりました。
別段成人式で顔を合わせる必要は無いと判断し、式典には行かない宣言をしていました。
親の私も全く異論はなく、むしろ大歓迎でした。
だって、たった1日のために着物を用意して、そのために高額の料金を支払わなくてはいけないのですから。
1回ぽっきりのイベントに数十万円を使うのなら、何か形になるものにお金を使いたいというのが母娘共通の考えでした。
母からのプレゼンとして、20万円のパールと30万円の時計。
この予算50万円という数字は、女子の成人式の予算30万円+成人のお祝い品の予算20万円という計算式から成るもの。
2年前、息子には成人のお祝いで30万円の時計を贈っていますから、娘にもずっと身に付けられるものを贈りたいと思っていました。
それからはちょっと出かけたついでに、ふたりで時計を見たりして、そろそろどんなものにしようか決めないとね・・なんて話をしていました。
今年の夏、アメリカに行ったときに、羽田空港のカルティエに入りました。
以前から予算的にもこれにしようと決めていたカルティエのタンクを、そこで初めて娘に着けさせてみたところ・・
なんと、似合わないんですね、これが。
私はカルティエが好きで、自分もバロンブルーを愛用しているので、娘にもぜひと思っていて、ふたりともにほぼタンクにしようと決めていたというのに・・
なぜだかわからないけれど、本当に似合わないんです。
意気消沈した私たち、ショップを出て、向かいのティファニーに何気なく入ります。
そんな母娘の目に飛び込んできたのは、素敵なティファニーブルーの時計でした。
日本の公式サイトで現在約60万円ですが、羽田の免税店では53万円。
アメリカのビバリーヒルズの2店舗でも、52万円ほどでした。
どのお店でも娘に着けさせましたが、めちゃくちゃ似合って、これしかないという気持ちになりました。
ただ唯一気になるのが、ダイヤが入っていること。
ダイヤ・・要らないんですね。
これに関してはふたりで意見が一致していて。
パールをあきらめればほぼ予算どおりで買えますが、ダイヤがあるせいで決めかねてしまっています。
ダイヤ無しの同サイズって無いんですよね。
フムフム・・
とりあえず、20歳の誕生日まではまだ日があるので、よく考えようということになりました。
そうして帰国した母の目に、飛び込んできた次なるものがー
三越伊勢丹からの案内はがきの写真です。
「これ、いいじゃない!」
成人式振袖の料亭ロケーションフォトプランということで、金額は165,000円~となっていました。
めちゃくちゃ娘にやってもらいたい!
写真だけでもこのプランで撮ってもらいたい!
でも、着物にも興味ないって言ってたしなあ・・
試しに聞くだけ聞いてみようと、学校から帰ってきた娘にはがきを見せてみました。
なんとあっさり、「あ、いいじゃん!やろうよ!」という答え。
着物は着てみたかったと言うのです。
そう、ちょうど今はSNSで、高校や大学のお友達が前撮りということで振り袖姿の写真を載せているようで。
娘はそれを見ながら、なんとなくいいなあ・・と思っていたようです。
時計+パールという現物を手に入れる方がいいに決まっていると、自分に言い聞かせてもいたのでしょう。
「それじゃあ、ロケーションプランできっと20万円ほどだから、30万円くらいの時計を見つければ予定通りだよね!」
よし!
ふたりまた意見合致で、翌日には三越に着物試着会の予約を入れました。
さてさて、このまま予定通りにいくんでしょうか、この親子。
こうやって振り返って書き出してみると、なんだかあまりにもお気楽に生きているように見えますよね、私たち。
でも本人たちは、いたって真面目に考えているんです、いつも。
長くなりますので、また次回に続きます。