予定の上でも時間に余裕がなかったのに、サンタモニカのあまりの居心地の良さのせいで、実際の時間は押しまくり。
予定よりも1時間以上もオーバーして、名残惜しく、サンタモニカピアをあとにしました。
今日は宿泊予定のニードルズまで走ります。
最初の難関であったロサンゼルスの空港からサンタモニカまでをなんとか走り、次なる難関の高速道路へ。
インターステートハイウェイという、州をまたぐ高速道路にのります。
まずはインターステートハイウェイ10号線(I-10)でロサンゼルスを抜け、I-40にのり、その後Route66に降りて目的のポイントをまわります。
古い映画の舞台のバグダッドカフェ→有名な道路のロードサイン→ロイーズモーテル&カフェと予定しておりました。
ところが・・
出だしのロサンゼルスで大渋滞です。
ロサンゼルスの渋滞は有名で、多少の覚悟はあったのですが、夕方だったので余計に車の量が増えてしまったようで、いっこうに動きません。
I-10には2人以上が乗っている車だけが走れるカープールレーンという車線がいちばん左にあり、そこは空いているということ。
1人乗りが多いアメリカでは、その車線をつくって渋滞の緩和を図っているようです。
とりあえず、無難に一番右の車線を走行していたのですが、なんとかそれを見つけて左へ移動したい・・
でも、なかなかそのカープールレーンだという標識を見つけられないうえに、サンタモニカで飲み物を2回おかわりしていた息子が、「我慢できない、トイレ!」と言い出し、ハイウェイを降りる羽目に。
アメリカのハイウェイは基本無料なので、乗り降りは自由です。
おバカな息子のトイレタイムは何度か繰り返され、そんなこんなで渋滞を抜けた頃はあたりがうす暗くなっていました。
私の予定では、もう夕方には初日の宿泊先であるニードルズのホテル近くにいるはずでした。
とんでもない予定の狂いです。
結果的に、19時ごろホテルにチェックインのはずが、夜中の1時になりました(泣)。
しかも!
予定していた3つのポイントはすべて飛ばされるという羽目に・・(号泣)。
特にRoute66のロードサイン、写真を撮れなかったのは非常に残念でした。
いつもの私なら、なんとか他のサインのポイントを探ってみようという気力が湧くのですが。
落胆しながらも、とりあえず基本の流れをクリアすることだけで精一杯という状況でした。
予定していた場所に行けないことも、まさかの夜の運転になることも、まったく考えていませんでした。
ロサンゼルスの渋滞を抜けて、宿泊予定のニードルズまで、ひたすらひたすら走ります。
途中マクドナルドでハンバーガーを買い込み、車の中で食べながら走りましたが、母はほんのわずか口にしたのみ。
なにしろ飛ばすしかありませんから、脇目も振らずハンドルを握り続けました。
結局Route66には一度もおりず、ひたすらハイウェイを時速140Kmで走り、ニードルズの近くまで来て、給油。
しかしここでまた、トラブル発生。
アメリカのガソリンスタンドの給油機には、日本のクレジットカードはほぼ使えないことは知っていました。
クレカを通した後に、ポスタル番号を入力しなければいけないようなので、日本のクレカでは対応できないのです。
なので、ガソリンスタンドに併設しているコンビニのような売店にあらかじめ給油機の番号を伝えて、レジでクレカを通しておきます。
ところが、レジに伝えた番号の給油機のレギュラーガソリンの取り扱いが不具合のためできないと書かれています。
おいおい・・
あの番号の給油機は使えないよと言いに行ったところ、スタッフがひとりしかいないため、内容を伝えたもののの、他の客の対応に追われていてなかなか来てもらえず。
待っている間、どんどんと時間は経つばかりで、焦りで自分の顔が歪んでくるのがわかるほど。
そんな時に、さすがフレンドリーなアメリカ人です。
給油をしに来た男性、困った顔をしている日本人に「どうしたの?」と、話しかけて来てくれます。
「クレカをこうやるんだよ」と指南してくれますが、ポスタル番号がないと話すと、「そうか・・」と肩をすぼめて、「ドンマイ!」というしぐさ。
本当にやさしいなあと感じ、気持ちが少し和らぎました。
とはいえ、いつまでたっても来てくれないスタッフをこのまま待っているわけにはいきません。
強気な母が出動。
ズカズカとレジに向かって歩いていくと、ラッキーなことにもうひとりの女性スタッフが奥の扉から出てきました。
一目散に彼女のもとへ走り、事情を説明。
給油機の番号を変更してもらい、一件落着。
やっとガソリンを満タンにでき、休む間もなく出発。
すでにこのとき夜の12時近くでした。
I-40のハイウェイは、交互通行ではないので対向車のライトもなく、街もそう多くないようで街灯りも一切無く、まるで宇宙の闇を走っているような気分でした。
時速140Kmの私たちの車を、後続車はいとも簡単に追い越して行きますが、そのテールランプと自分の車のヘッドライトだけが唯一の灯りです。
あたりに灯りが無いというのがどういうことなのか、自分たちがどんなところを走っているのか、そのときはわかりませんでしたが、翌日それが判明しました。
これは息子が運転している写真ですが、窓の外の景色、これが延々と続いているんです。
街も灯りもないわけですね。
夜の宇宙空間を疾走して、ようやく宿泊予約をしていたホテルに辿り着きました。
「ベストウェスタンコロラドリバーイン」はすぐに見つかり、フロントは夜中だというのに笑顔で迎えてくれ、マンションの1階のような部屋にとりあえず無事に辿り着きました。
ベストウェスタンはアメリカの最大規模のホテルチェーン。
どこへ行ってもこのホテルのサインボードを見かけます。
ホテルと言っても、こういった地方ではモーターホテルだし、外廊下で、基本は寝るだけのために利用します。
でもベストウェスタンは、比較的きれい目なので、今回会員になってアナハイムでも利用しています。
すでに夜中の1時をまわっていました。
初日に使うものをしっかりボストンバッグに分けて入れてあったので、それらを取り出し、シャワーを浴びて、なにも考えず、とりあえずは寝ました。
およそ440Kmの旅が終わります。
あとのことは明日の朝ということで・・
翌日は6時に起床。
今回の旅行は、予定がぎっしりだったり、朝日を観たりという目的があったりで、毎日こんなふうに早起きをしないといけないんです。
子どもたちもいつもは何度起こしても起きないのですが、旅行の内容がわかっている今回は、むしろ協力的。
朝起きて、ホテルのフロント棟をパシャリ♪
ロードサインは お目にかかれませんでしたが、こちらのサインでよしとします。
朝食は向かい側にあるファミレスのようなところで、フロントにいただいた無料券が使えます。
内装も食事も、まさしくファミレスでした。
というわけで、2日目に突入です。
2日目はカーズの町セリグマンを経て、 グランドキャニオンまで走ります。
次はどんな冒険が待っているのでしょうか・・