コテージをあとにして、フォレストガンプポイントへ向かいます。
映画「フォレストガンプ」で、主人公のフォレストがついに走るのをやめたのがこの地点。
ひたすら続くまっすぐな道の先に、私がコテージで見続けた岩が見えます。
これがそのフォレストガンプ地点からの景色。
もう、なんも言えねえ~
私たちの前に数台の車やバスが停まっていますが、フォレストガンプのサインボードはこちらですよ。
後から来た外国人のカップルと、ここだよね~と笑いながらお互いの写真を撮りあいました。
フォレストはここで何を想い、走るのをやめたのか。
このまっすぐな長い道が彼に、自身の走った長い「時間と距離」を視覚的に伝えて、もう充分だと悟らせたのかなあ・・
さてこれで4日間のレンタカーの旅が終わります。
最終日はこんな道のりです。
フォレストガンプポイントからはUターンして、モニュメントバレーのコテージ付近に一旦戻り、そのままフェニックス空港へ向かいます。
フェニックスで車を乗り捨て、飛行機でロサンゼルス空港近くのオンタリオ空港まで行き、そこからUberでアナハイムへ行くというのが4日目のスケジュール。
毎度毎度、強行軍ですね。
フォレストガンプポイントからフェニックスまで、延々と荒野を走ります。
1日目のニードルズまでは必死のドライブでしたが、2日目以降は途中で1度は路肩に寄せて仮眠時間をとりました。
20~30分シートを倒して目をつぶるだけで、睡魔をやっつけることができました。
それにしてもアメリカは本当に車の社会です。
私もこの4日の間に、日を増すごとにスピードを出すことに対して何の抵抗もなくなっていきました。
ひたすら続く道に、車はちらほら。
歩いている人は皆無。
動物も見かけない。
アリゾナ州辺りでは一般道でも、時速120㎞は当たり前で、ちんたら100㎞くらいで走っていると、はるか後ろから来た車があっという間にぴったり私の後ろにつき、しびれを切らしては私を追い越していきます。
途中、野生のサボテンをたくさん見かけました。
メキシカンハットの男の人がギターを弾いて、その後ろには人の形のようなサボテン。
そんなイラスト、ありましたよね。
まさしくそのサボテンです。
テーマパークなどで人工のものは見たことはありますが、本物で、しかも群生しているのをはじめて見て興奮しました。
長く続くこんな景色の中、3人が大声で思い切り歌ったのが、中島みゆきの「地上の星」。
アメリカ出発前。
どのCDを持っていくかと話をしていた時に、荒野に似合う曲ってなんだろうとなり、娘が「草原のペガサス~♪」と歌い始めた後、息子が「砂の中のビーバー~♪」と続いて、大笑いをしました。
ビーバーじゃなくて、ジュピターだよ!
砂じゃないし!
そんなことがあって、荒野の中、3人がこの歌を熱唱して走りました。
こうして、縁もゆかりもない「地上の星」は、3人にとって一生忘れられない歌になりました。
そしていよいよ、レンタカーの旅も終わりが近づいてきました。
フェニックス空港の近くまで来て、4日目にしてはじめて雨がぱらついてきました。
天気というものを気にすることのない4日間だったと、その時にはじめて気づかされました。
あっというまに辺りが暗くなり、真っ黒な雲がすごいスピードで迫ってきました。
「あれ、ストームじゃない?」
やばい、やばい、やばい!!
木がなぎ倒されるんじゃないかというくらいの強風がいきなり吹き始めました。
レンタカーの返却場所を見つけられず、車の中は、はじめのサンタモニカでの騒ぎのよう。
「道を間違てた!」「え?次はどこ曲がるの!!」
「その先を右!!」
「やばい、雲がもうそこまで来ている!!」
「巻き込まれちゃう!!!」
3人がそれぞれ叫びながら、「ここだ!!」と言って左にハンドルを切って、
レンタカーの立体駐車場に滑り込むようにして辿り着きました。
間一髪!フゥ~・・
車じゃくて、自分たちの足で走ってきたかのような疲労感。脱力感。
最後の最後、この車の旅はこうしてまたもやドタバタで終わりとなりました。
我が家らしい終わり方です。
お疲れ様。私も子どもたちも車も。
4日間を共にしたDodge 、ありがとう・・
車を返却した後、この立体駐車場からすぐにフェニックス空港内に入れます。
モニュメントバレーとフェニックスの間に時差が1時間あります。
空港内では夕食もとらなくちゃ。
自動チェックイン機でチェックインした後、荷物のタグまで全部出てきます。
出発予定は20:28でしたが、先ほどのストームばりの黒い雲のせいで、なんとラスベガス付近がヤバいということで、1時間遅れ。
国内線なのでときめくようなショップもなく、ただただ、ベンチで時間をつぶしました。
1時間10分ほどのフライトですが、めちゃくちゃ飛ばしたようで、1時間を切って到着。
飛行機ってこんなことができるのかと思いました。
悪天候のせいか、はたまたスピードオーバーのせいか、飛行機はこれでもかというくらいに揺れ、わずかに死を覚悟しました。
以前、ディズニークルーズでも強風のために揺れに揺れて、結局寄港地に着けなかったときがあり、そのときもベッドの上で死を覚悟したことがありましたね・・
ラスベガス近くの上空です。
オンタリオ空港に到着後、Uberを手配。
荷物が多いので、車のサイズをXLでオーダーしたのですが、Xサイズのようで、日本のカムリでした。
トランクに載せきれずに、後ろのシートにも荷物を入れて、後ろに乗った私と息子は荷物を押さえながら窮屈な思いをして1時間ほどを過ごしました。
アナハイムのホテルに到着したのが夜中12時をまわっていました。
さて、これからは後半戦。
子どもたちがメインとしていたディズニーランドに突入です。
でも、帰国後の彼らは、前半のドライブ旅行が強く心に残り、ディズニーランドはおまけの位置づけになったようです。