1日目は多少の雲がありましたが、2日目はこの上ない、いいお天気。
こんなに気持ちよく観光できるなんて、幸せなことです。
河童橋付近の美しい景色です。
少し歩いていくと、キャンプ場があり、多くのテントが並んでいました。
こういう小川も大好き。
ニューオリンズのバイユーみたいだなあ。
しばらくゆっくりと散策した後、河童橋をはさんで、泊まった白樺荘の向かい側にある五千尺ホテルのカフェへ向かいます。
ここのチーズケーキやアップルパイは有名で、一昨年も2日目に食べて帰りました。
20分ほど並んで、楽しみにしていたケーキなのですが・・
これまた、経費削減なんでしょうか。
アップルパイに添えられているアイスクリームが、今年は無い!
思わずスタッフに聞きましたが、やはり少し前からアイスクリームが省かれたのだと。
温かいアップルパイに、アイスクリームを絡ませて食べるのが大好きな娘は意気消沈。
冷蔵庫から出したままの冷たいアップルパイは、あまりおいしく感じられず、最後は少し残してしまいました。
アップルパイ。
冷たいものと温かいもの。
これは好みだと思うのですが、我が家は断然温かい方が好みなので。
というわけで、そろそろ上高地とはお別れになります。
白樺荘に戻り、預けていたリュックを背負い、上高地バスターミナルまで歩きます。
駐車場のターミナルまでのバス待ちは、すでに長蛇の列でしたが、通常30分おきのバスが、混雑時の対応で次から次へと入ってきて、30分ほどの待ち時間で乗車できました。
車に戻り、グーグルナビをセットすると、上信越道はなんらかの原因ですでに1時間45分の渋滞が発生しているとのこと。
でもなあ、必ず渋滞する中央道では帰りたくないんだけど・・
まあ、しょうがない。
そう言って中央道を選択した我が家は、やはり不幸でした。
大月インター前の1時間20分の渋滞を目前に、それを回避して一般道へ降りて、そこからひたすら山道。
7時間のドライブとなりました。
まあ、予想していたものの、さすがに翌日ははじめて腰が痛くなりましたね。
長い長い帰り道、娘の恋バナ(?)、いや、正確に言うと恋バナの終焉ですが、それで盛り上がりました。
とは言っても、もともと恋人関係に発展していたわけでもないんですがね。
以前、娘のほのかな恋心について、そして私の落胆ぶりを書きました。
この記事のあとも、しばらくは娘は変わりなく、私の歓迎しない恋人未満のシマリンとゲームをしたり、デートしたりを続けていました。
が。
ここ1ヶ月ほどで、状況が変わってきたのを、私も実は感じていたんです。
その予感はやはり当たっていて、とうとうシマリンの愚痴がこの帰りの車の中で始まったわけです。
よっしゃー!来たぞい!!
内心、とび上がった私です。
冷めてしまった女って、どうしてこう転がるように恋の坂を降りて行くのでしょうか。
娘にとって下り坂の決定打となったのは、電車の中でマスクをしていない娘に対して「アメリカかぶれなの?」という類のことを言われた時だったらしいです。
なるほど、そのいい方は嫌だね~
でもね、実はね、それ以外にも、他に理由がふたつあるんです。
そのひとつは、新しい出会い。
かれこれ、ちょうど2か月前。
息子が大学時代のゲーム好きの後輩に会いに行くというときに、軽い気持ちで娘にも声をかけたんです。
私が。
娘に、いっしょに行きなよって。
これにはふたりとも最初は抵抗したのですが、いやいや、友達も少なくて、なんの出会いもない娘、誰でもいいから新しい出会いを作ることが大事だと、最後は半ば強制的に2人を送り出しました。
わけがわからない感じでその後輩と合流したふたりですが、娘とその彼はすぐに意気投合して、息子そっちのけで盛り上がったようで。
なぜか、先に息子がひとりで帰ってきました。
「お母さん、仕組んだでしょ?」
いや、確かにそうだけどさ、こんなうまくいくとは思わなかったけどね。
実際、娘は会社では同世代は周りにないし、大学時代の仲間とはほぼ疎遠だし、今なんの出会いもないわけで。
その点、いろんな友人の多い息子。
それを利用したっていいじゃないと、常々思っていた母。
別に彼氏になってほしいわけじゃなく、SNSでもゲームでもなく、リアルでいろんな人と出会ってほしいという母の愛情なんです。
まあ、頑固な娘。
本来は、すんなりと勧められたとおりに出かけるわけもなく。
それでも、娘自身にも何らかの現状打破を期待する気持ちがちょっとはあったから、出かけたんだと思っています。
そんなわけで、その息子の後輩とは、ゲームにも旅行にも共通点が多いし、なにより話していてきちんと答えが返ってくることが子気味いいようで、次第にシマリンと付き合う時間が減ってきたというわけです。
そしてもうひとつの理由は、会社です。
娘ははじめて会社という組織に入り、総務部の仕事をしています。
娘のチームには3人の上司と先輩がいて、この人たちととてもウマが合うようで。
非常に優秀な人たちで、年齢もかなり上らしいのですが、仕事でもプライベートでも、ナイスな距離で娘と話も合わせてくれるらしく。
入社当初は、嫌な仕事もあり、イラっとしていたようですが、このチームのメンバーに支えられ、今はかなり充実している様子。
ここでもシマリンとのレベルの差を感じたようで、シマリンの位置は、娘の中でどんどんと後退していったようです。
そんなこんなで、とうとう私の前でシマリンの愚痴が始まり、娘の恋心に確実な終わりが見えたというわけです。
こうなるとシマリンに申しわけないと思う私ですが、まあ、これも仕方ない。
第一、ふたりの間には友達以上の関係はなかったわけですし。
ごめん、シマリン。
まあね、実際シマリンに、娘への恋心があったかどうかすらわからないかったのですから、そう感じるのはおごりかもですがね。
そんな話で初の母娘二人旅が締めくくられました。
上高地の美しい景色、新しい車での長時間のドライブ、ゆっくりとハンモックに揺られた時間、そして娘の恋バナ。
時間に追われることもなく、程よく、本当に程よく楽しめた2日間でした。
可愛くて、大好きな娘。
これからも仲良くいこうね。