漓江下りを終えて、時間は14時半。
さて、今回の旅行で、この漓江下りとともにツートップの目的であった陽朔如意峰。
このまま行かずに桂林に戻り、列車に乗って香港へ帰るか。
それとも、予約している列車を最終に変えて、急いで向かって体験してくるか。
行くとしたらね、いろいろ、本当にいろいろ、頑張らなくちゃいけないんだけど・・
でもさ、ここへ行きたくて中国、来たんだよね?
このまま帰るなんてできないいよね?
そうだよね・・
グダグダ考えてないで、行っちゃおうか!
てなわけで。
船を降りる直前に、3人で決断。
それからは、列車の手配変更と如意峰ロープウェイの再手配、それからDIDIの手配。
大忙しです。
DIDIとは中国の配車アプリ。
海外では必ずUberを使う我が家は、このDIDIのアプリも必須。
しかも中国版DIDIにはカメラが付いている車両もあるらしく。
これには賛否があるようですが、お互いに悪いことができないという安心感もあり、この旅行でも2度使いました。
反日感情も気になっていたし、日本人としては私的にはカメラは歓迎です。
3人で急遽手分けをして手配して、無事すべてが整い、DIDIとの待ち合わせ場所へと向かいます。

船を降りて露店が立ち並ぶ中を、わき目も降らずに急ぎます。
このまま歩いて行った先には、西街という陽朔最古の街があり、ここも観光スポットのひとつになっています。
当初は、この西街をぶらつく予定でしたが、台風で大幅変更となり、まあ仕方ない。
いつかまた来れるときがくるかなあ。
陽朔如意峰は、ロープウェイで如意峰という山に登り、そこのつり橋を渡り、ガラスの遊歩道を歩き、またロープウェイで戻ってくるというアトラクションです。
ゆっくり堪能しながら歩けば、3~4時間のコースですが、今回我が家がここで使える時間は最大で1時間45分。
大丈夫なの?
ま、そこは我が家。
無謀ですけどね、わかったうえでのチャレンジです。
30分ほどで、ロープウェイの入口に着いて、トイレだけ済ませて、乗り場へ急ぎます。

何も考えずに乗ったゴンドラは、床がガラス張り。
娘はヒーヒー言ってました。

ゴンドラは、1本のロープで昇っていきます。
いや、結構なスリルです。

ロープウェイで15分ほど昇り、ゴンドラから降りた先には、あのつり橋とその右側に、龍のようなガラスの遊歩道。
行ってみようじゃないですか!

坂道と階段を上り続けます。

そしてようやくつり橋に。

赤い布きれのようなものは、このつり橋の手前の売店で売っている、おみくじとかお守りのようなものらしく、買った人がこの橋に結わえていくようですね。
つり橋自体は、他の人も渡っているので、それほど怖さを感じることはありませんでした。
渡り切ると、展望台へ行く道があります。
でも、ここへ行ってしまうと、時間が限られているので、他のルートには行けずに、またこのつり橋を戻って、ロープウェイで下るパターンになります。
展望台へ行くのと、あの龍のような道へ行くのと、どちらを選ぶか。
結局、龍の道を選んだ我が家。
そこには、地獄の修行が待ち受けていました。
なにしろ歩く、歩く、歩く。
あの8月のローマでの苦行のように、頭のてっぺんからつま先まで、汗でびっしょりになりました。
それでも休めない。
そう、時間が無いから。
そして、ようやくたどり着いた龍の道。
その入り口には、このようにカバーが置いてあり、ガラスの道を痛めないように、靴にカバーをつけて歩きます。

そしてこれが、ガラスの遊歩道。
もっと怖がるかと思いましたが、案外平気でしたね。
逆に、平坦でしたからとても楽ちんで、ずっとこれが続いてほしかったくらい。

そのあとは、またもや現れた修行道。

本当に時間との戦いだったので、まるで部活動のようでした。
くらくらとしながらも、やっとの思いで、時間通りにロープウェイの乗り場に到着。
自分で自分を褒めましたよ。
このあと数日間、筋肉痛どころじゃなかったというのは、まあ想定内のことでしたけど。
3人ともに汗まみれになって、下山。
再びDIDIを呼び、桂林のホテルまで戻り、そのまま桂林西駅へ。
荷物検査をして、少しだけ時間があったので、ハンバーガーを買い込み、ホームへ向かいます。
出国の手続きは、どの駅から乗っても、最後の香港の駅で行います。
なんとか、香港へ向かう最終便に間に合いました。
台風で始まった、この数日間の旅。
夕焼けをこうしてゆっくりと見ることができたのは、この日が最初であり、最後でもあります。

最終の列車内は結構混んでいて、満席に近い状態。
お腹が空いていたので、席に着いてすぐにハンバーガーを食べて、ようやくひと安心ができました。
帰りの列車も、広州南駅で乗り換えです。
桂林の駅では急いでいたので、写真を撮れませんでしたが、こちらは広州南駅の写真。
駅構内は、とっても広くてきれい(でも、トイレは・・前回書いた通り)。

ホームもこんな感じ。

たった1泊の中国旅行から、香港西九龍駅に戻ってまいりました。
中国側からの出国、その後香港側へと入国。
そして、見慣れた駅構内を歩き、前日荷物を預けたWホテルへ。
エレベータホールがこんなふうに本棚になっていて、押すボタンも本棚の中にあって、とてもおしゃれなホテル。

夜遅い時間でしたが、お腹が空いて、日本から持ってきたカップ麺を3人で食べて、汗まみれの体をシャワーできれいに整えて、ようやくベッドへ。
陽朔での修行のせいで、すでに体中は痛い。
ま、翌日は帰るだけなので、朝は慌てることなく、たっぷりと体を休めることができます。
しかしながら。
まあ本当に、慌ただしく詰め込んだ2日間だったという感想。
はじめての中国は、こんな旅となりました。

