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行ってきました、香港&中国!④

中国。

つい最近まで、まったく興味がなく、一生のうちに絶対に行くことはないと思っていました。

息子は以前、上海ディズニーヘは行っていて、近いから行こうと何度か誘われましたが、漢字だらけのディズニーが想像できなくて、どうしても興味がわきませんでした。

でも少し前に、たまたまSNSで中国・桂林の写真を見た途端、心を奪われて。

これを見ないで、私の人生をおしまいにしたくないとまで思えてしまって。

でもね。

この国を知るのは、とても難しい。

前にも書きましたが、普通にGoogleで検索がしにくく、個人で旅行をするとなると、今までにない労力が必要でした。

そのうえ、反日感情やら2014年からの反スパイ法やらで、やはりいろんな意味で、ハードルが高い国であることは間違いがないようです。

特に、満州事変が起きた9月は、反日感情が高まるということで、関係性はわかりませんが、昨年は日本人が犠牲になる事件も起こりました。

でもそれでも、ここへ行ってみたい気持ちに揺らぎが無かったんですね。

ま、我が家は、中国内には仕事関係の取引先もあり、日本国内にもやり取りをしている中国の方もいる環境。

なので今回、その中でも信頼のおける方と、あらかじめ個人的に少しやり取りをしておいて、アドバイスもいろいろといただいたりしていました。

いつものように自力で計画が勧められないし、現地で言葉の問題などにおいても戸惑うでしょうから。

そんなふうにして、いつもとはちょっと違うこの旅が始まったわけです。

でもね、実際に行ってみると、そういう中国への諸々のハードルは、まったくもって低くなったというのが結論です。

日本語はなるべく話さないようにしようとか、毅然とした態度でいこうとか、3人で話し合いながら中国入りをしましたが、緊張したのは最初だけで、あとはまったくもって普通に過ごせました。

イタリアやフランスなんかのほうが、よほどスリなどに注意が必要で、気の置けない場面が多かったですね。

中国は日本と同じで、そういう犯罪は極めて少ないようで、電車に忘れ物をしても戻ってくるという話も聞きました。

空港などにも監視カメラがビッシリあって、あれでは悪いことは誰もできないなと思いました。

アジア人として、案外楽に過ごせたというのが実感です。

英語も使えない場面も結構あったので、翻訳アプリもはじめて使った旅でした。

 

それからもうひとつ、どうしても書き込んでおきたいこと。

今回の旅、私にとって素晴らしい相棒がいたんです。

それは、旅行サイトのTrip.com

ここはもう、100点満点以上の評価に値します。

ここ無しには、中国の旅はまったくもって作れませんでした。

このTrip.comについては、この旅行記の番外編という形で、後ほどじっくり書いてみますね。

なにしろなにしろ、お世話になりました。

 

というわけで、旅行3日目の朝。

リージェント香港をチェックアウト。

列車の時間に間に合わないので、朝は日本から持ってきた菓子パンと、現地セブンイレブン調達のヨーグルトをお腹に入れて出発です。

まずは、ホテルに止まっていたタクシーで、香港西九龍駅から徒歩圏内のWホテルまで。

タクシーは現金払いで、端数のおつりは渡されませんでした。

最終の夜に泊まるWホテルには、スーツケース2個を預けて、残りのスーツケース1個と大きなリュック1個で、駅へと向かいます。

できれば、いろんな懸念があるので、直行便で行きたいのが本音。

その直行便、一番早い列車は10時04分発で、桂林着が13時18分。

でも前日に、私たちがTrip.comで買ったのは、乗り換えのあるこのチケット。

着く時間は直行便とそれほど変わらないのですが、なにしろ当日の朝にならないと空席が出ないのが直行便。

これを待ってはいられないので、もうこの際腹をくくって、前日に席が取れた乗り換え便で行っちゃおうということになりました。

広州南駅での乗り換え時間は25分。

駅は大きいらしいので、結構ドキドキです。

 

まずは、香港の駅で出国手続き。

この辺りからは、一切写真がありません。

私が撮ろうとすると、娘に怒られました。

確かにね、カメラを向けている人は少ないし。

やっぱりね、用心するに越したことはないです。

荷物検査をして、案外簡単に香港出国。

そこから先は、空港のように、化粧品やお酒などの免税店などがありました。

次は、いよいよイミグレ。

中国への入国です。

途中で、太い黄色い線が引かれていて、これが香港を中国を分けている境界線でした。

これも撮りたかったけど、やめておきました。

入国審査のルートは、外国人用と中国人用に分かれていて、当然外国人の数は少ないのですが、その前に入国カードの記入があり、これがまた面倒でした。

例えば泊まるホテルの名前や住所が、中国語なのでとても書きづらくて。

それに、過去2年間の渡航先を書く欄があるのですが、我が家は昨年だけでもイタリア、フランス、ドイツ、アメリカに入っているので、なんか怪しまれたりしないか?なんて、妙にドキドキしたりもして。

この入国審査のブースまでくると、数えきれないほどの中国の国旗と監視カメラが、天井からぶら下がっていました。

本当に悪いことはできないし、これを見ると、やっぱり少し怖くなって、写真はむやみに撮らないでおこうと、小心者は再度自分に言い聞かせることになります。

 

入国カードにかなり時間がかかって、やっと列に並んだのですが、そのあとはあっさりと入ることができました。

入国後は、広々とした待合スペースで、しばし休憩。

本来なら全部写真におさめたいのですが、ここでも我慢。

出国前の香港西九龍の駅は、とてもきれいで、飲食店なども多いようですが、何しろ乗り遅れないようにここまで急いで進んできたので、ごはんも食べられず。

入国後のこのスペースは、広くてきれいな空間ですが、飲食店も他のショップらしきものも、一切何もありません。

すべてが我慢。

 

そして時間になると、我が家が乗る列車のゲートが開かれ、そこを進んでいくと、改札口となり、自動改札機がいくつも並んでいます。

でも、まだそこに入ることができず、結構多くの人が並んで待っています。

スタッフがしっかりとそれを統制していて、皆おとなしく待ちます。

改札のゲートが空くのは、列車の出発15分前。

要するに15分前にならないとホームへ行くことができず、結構心配になりますが、改札機を通るとすぐにエスカレータがあり、それに乗るともうホームなので、かなりスムーズな流れで、心配することはなかったですね。

香港西九龍の駅の窓口で購入すると、当然紙のチケットになりますが、Trip.comや鉄道公式サイトのオンラインで購入していると、すべてパスポートが紙のチケット代わりになり、改札機もパスポートをかざします。

 

我が家の席は1等車。

席の種類は、その列車にもよりますが、4種類あり、立ち席→2等席→1等席→ビジネス席の順に値段が高くなります。

最高値のビジネス席は、こんなに豪華。

fare class image

Trip.com

でも、1等席の2倍の料金なので、これはもうあきらめざるを得ませんでした。

 

そして、我が家がはじめて乗った高速鉄道の1等車、こんな感じです。

足元は広くて、かなり快適でした。

最後列の後ろのスペースは、スーツケースなどの荷物を自由に置くことができます。

日本のように、最後の列の人に置く権利があるというようなルールは存在しません。

日本のSNSでは、たびたび新幹線の外国人の荷物について苦情が上がっていますが、そもそもこの場所が誰かのものだというルールが珍しいのだと思います。

中国もこの通りだし、ドイツやフランスもそうでした。

そして、この写真の右端に写っているのも、スーツケース置き場であり、日本の新幹線よりも置き場が広かったし、外国人もあまり乗っていないので、あまり利用している人がいませんでした。

ドイツやフランスの置き場は、車両の中にもいくつかあります。

日本の新幹線は、インバウンドを進めていくならなおさら、もう少しわかりやすいルールにして、置き場も増やしたほうがいいですね。

それから、逆に日本式になってほしいなと思ったのが、座席指定です。

日本の新幹線では、購入時に座席を指定することができますが、中国ではそれができないんです。

10年ほど前にようやく、座席指定のシステムができたようなのですが、それでも何号車の何番のこの席という指定ができません。

一緒に購入すれば、鉄道会社側でなるべく近い席には割り振ってくれます。

実際に今回、我が家もバラバラの席が多く、車両さえも違っていたりしました。

なので中国では、家族でバラバラになるときには、話をして譲り合うことになっているようです。

 

さて、香港を出発して1時間後に、広州南駅に到着。

この駅での乗り換え時間は、25分。

時間は一応ありますが、なにしろ初めてのことなのでとりあえず改札まで急いでいきます。

写真が一枚も無いのは、やはり用心していたのと、急いでいたから。

乗車ホームの改札まで来たら、少し安心してトイレに入りましたが、ここで驚きの事実が。

トイレが和式。

しかも、紙が無い!

私は必ずポケットティッシュをバッグに入れているので、それで事なきを得ましたが、中国のホテル以外のトイレは、本当に要注意。

この写真は、観光地でのトイレ。

決して汚くはなく、むしろ清潔な部類。

もっと汚いトイレ、他の国でも経験していますから。

でも、強烈だったのが右端のバケツの中。

これ、使用済みの紙入れなんです。

中国では拭いた後、便器には流さずにここへ入れるんですね。

溶ける紙質ではないことや、すぐに詰まってしまうシステムだからということらしく。

これ、今回の旅行の中で、なかなか消えない記憶になってしまいました。

この強烈なアンモニアの臭い。

見ての通り、しゃがんだ時の顔の位置にこのバケツがある。

これはもう、修行のようなもので。

この臭い、ずっと脳から消去されずに、体にも染み込んでいるような感覚で、帰国してしばらくは、なんとも言えない不快感をひきずっていました。

その後の川下りの船の中のトイレも、帰りの高速鉄道の車内のトイレも、洋式でトイレットペーパーはあったものの、そこら中に尿が飛び散っていて。

全体的に残念ながら、トイレに関しては、あまりいいイメージが残っていません。

 

さて、無事に桂林北駅行きの列車に乗り換えて、ここから2時間の乗車。

車窓の景色が変わってきました。

水墨画の世界、桂林へと近づいてきます。

でも、そんな電車の中では苦戦が続きます。

桂林のホテルとの迎えの車のやり取りがうまくいかず、席が離れ離れの3人の間のLINEもうまく起動せず、結構やきもきしながらでした。

 

ようやく、桂林北駅に到着。

駅に降りると、ホテルのスタッフが、私の名前が書かれたボードを持って、待っていてくれました。

これで、ひとまず安心。

ところどころ英語でやり取りして、40分ほどでホテルに到着。

娘が急遽決めた、口コミ評価の高い、漓江ボーインホテルです。

前日に予約を入れた、とっても豪華なお部屋がこれ。

ベッドルームはこの奥にも、もうひとつ。

バスルームも最高。

息子曰く、私、湯船に浸りながら、気持ちよさそうに鼻歌を歌っていたそうです。

ベランダも素晴らしい。

ベランダからの景色も素晴らしい!

娘よ、ここを選んでくれてありがとう!

しかしながら。

朝からヨーグルトと菓子パンしか食べていない我が家。

空腹の限界を感じて、倒れこむように上の階のレストランへと向かいました。

ようやく写真も撮れるし、何からかわからないけれど、一気に解放された気分になりました。

中国へ来たんだ・・

 

長くなったので、この続きは次回へ。

 

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