さて、今回の旅行まであと1か月近くになってしまいました。
やってくるのが早い早い、早すぎる!
何もしていない感半端ないということで、本当にスイッチを入れないとまずい状況です。
どうしてもエンジンがかかりにくい。
なにしろ、生まれてこのかた、年末にお出かけするということが私自身あまりなかったわけで。
子どもの頃も記憶にないし、夫と結婚して1度、子どもたちが生まれてから1度。
覚えている限りで、50年以上生きてきて2回だけ。
我が家の年末年始。
判を押したように、11月頃から大掃除や整理を始め、12月30日に〆の掃除をして、大みそかにはデパートで買い出し、紅白歌合戦を見て、外に出てどこからか聞こえてくる除夜の鐘を聞いて、お風呂に入って寝て、元旦の朝を迎える。
おせち(のようなもの)とお雑煮を食べて、テレビを見ながら、トランプでもしながらゆっくりと過ごす。
これが年末年始の我が家の過ごし方でした。
年末旅行に行かないのは、ただひとえに高額だから。
混んでいるし、高いし、だったら家で過ごした方がいいし。
それにね、私掃除魔なので、年末にきちんと掃除をしないと気が済まなくて。
そんな我が家がこうして年末に海外旅行へ行くというのは、まったくはじめてのことで、それはやはり息子が就職してしまったから。
一般的な仕事をしていれば、長い休みが取れるのは年末年始と夏季休暇とゴールデンウィークの3つです。
もう、高いとか混んでるとか、そんなことも言っていられず、海外旅行のように日数が必要な場合は、そこにぶち込むしかありません。
子どもと長い旅行をシーズンを外して楽しみたかったら、大学生の時が一番ですね。
9月と2~3月に、充分な休みがありますから。
まあ仕方なく、我が家ももれなく年末旅行デビューとなったわけです。
そして今回も、夫はお留守番。
ここにね、私の中で変化を感じています。
夫に申し訳ない気持ちが生まれたこと。
夫はなにより、紅白歌合戦が好きで、お雑煮が好きで、テレビが好きで。
そしてその時間を家族で過ごしていることに、言葉にはしなくても、とてつもなく安らかな気持ちを持つようなんです。
それを知っているので、今回一緒には行かない夫がとても気がかりで。
何度も誘ったのですが、仕事もあるし、海外には何の興味もないしと突っぱねられ、ようやく、私の申し訳ないという気持ちも落ち着いてきましたが。
そして気づいてしまったもうひとつの変化。
私の旅行に対する気持ちというか、スタンスというか。
夫と離れて2年近くなりますが、離れて暮らして、やっと夫を思いやることができるようになり、こうして年末年始に夫を置いて旅行に出かけることへの後ろめたさとか申し訳なさとかをストレートに感じるようになったのですが、同時に私は夫から離れたいという一心で旅行に行っていたんだと改めて気づくことになりました。
こうして夫と離れたことで、旅行へ行く意味が無くなってしまったとさえ思い始めました。
1日でも長く夫と離れたくて、子どもたちと出かけていた私。
今、もうその必要が無くなったわけです。
今まではそう、逃避行だったんですね、夫からの。
そしてコロナもあり、随分と旅行というものへの思いというか、意気込みというか、そういうのが変わったのを、前回の旅行や、その前の国内旅行などからうっすら感じていました。
今本当に私が求めているのは、実は旅行ではなく、何もしない1日。
どこかに出かけるのではなく、コーヒーでも飲んで、ぼーっとこのマンションで過ごしていたい。
12階の部屋の大きな窓の外には、右手に富士山が見えて、左手に小さいですがスカイツリーが見えています。
朝も昼も夜も、その都度美しい景色なんです。
羽田や成田から発つ飛行機が見えたりすると、心が踊り、ベランダの手すりにもたれながら、いつか行くよ~と心の中で叫んだりして。
そんな時間が何より幸せだと感じます。
今回の旅行も、次回のフランスも、いわば義務の旅行だと感じるようになりました。
これは子どもたちとずっと約束してきたことで、それを親として果たしたいという気持ちが強く、それに懸命に寄せようとしている自分が居ます。
でも、それに気づいている自分も居て、そしてそれを実行してしようとしている自分が居て、それでいいと思っている自分が居ます。
この2回の旅行を終えたとき、私がこれから本当に求めていくものがわかると思っているんです。
それまで、私の体力と気力、持たせるどころか、どんどん上向きにしなければ。
そして、前回の検査で数値が芳しくなかった息子の病気のことも。
全部ひっくるめて、駆け抜けてみようと思っています。
というわけで、やっとこさ作りはじめました、今回の旅行計画書。
母は頑張ります!