しかし!
鎌倉はゴールデンウィーク中、恐ろしい混雑だったようですね。
鎌倉と2択で、最後まで迷って上高地にした我が家でしたが、鎌倉でカフェ巡りなんて、きっとかなり不完全燃焼で終わったでしょうね。
上高地のチョイスは、この意味では正解でした。
さて、チェックインして、まったりとお部屋で過ごした後、17時を少し過ぎてから併設のショップへ。
ナイトツアーに参加するのに、手袋と靴下を購入。
ズボンは持ってきたジャージのようなものを重ね着して、さらにフロントで借りたしっかり目のセパレーツのレインコートを着用。
一度部屋に戻り、全部身につけて、これで万全だということがわかったので、夕食のレストランへ。
フレンチのコースなので、19時半のナイトツアーに参加することを告げて、間に合わせてもらえるようにお願いしておきました。
やはりね、大概のホテルではそうなんです。
いいお部屋をとると、きちんと窓際のいい席へ案内してくれるという特典がある。
お部屋のカテゴリーって、大事なんですよね。
以前書いたことがありますが。
クルーズ船に乗ったときに、コンシェルジュ付きのお部屋にしたら、やはり最上階でした。
最上階のメリットって、何がいちばんかと言うと、下船の時だと気づきました。
たくさんの人が同じ時間に下船となるときに、当然、上層階からおりてくるエレベーターには上層階の人と荷物でいっぱい。
中層階以降の人は、何度かエレベーターを見送ることになります。
そのうえ、最上階の人にはコンシェルジュ用の下船ラインが設けられていて、ノーストレスで船から下りれるんです。
これが世の中の仕組みなんだなと実感しますよね。
そんなこんなで窓際の席。
こんな感じで、まだ外が明るいですね。
肝心のお食事ですが、見事に前回よりもグレードダウンしたなと思いました。
まあ、このコロナ後の物価高。
仕方ないと言えば仕方ないですが、やっぱり残念。
一昨年はあった、このオマール海老と鮑のコラボがなくなり、小さな真鯛に変わっていましたし。
その後のデザートまで、メニューが変わっていました。
が!
そんな、とてもおいしかった一昨年の食事だったのというのに、大変なことが起きたんです。
いや、起こしてしまったのです。
私が‥
当時から、コロナ禍でもフランス旅行へ行く気満々だった我が家。
フランスへ行くからには、ワインを知らなくてはいけないんじゃないの?
という学習意欲のもと、もともとお酒を飲まない我が家なのに、飲んだこともないワインに手を出してしまったんですね。
冷静な娘はジュースにしたのですが、私と息子は勤勉家なので、ワインソムリエのアドバイスに従い、オーダーしちゃったわけです。
まあ、飲めないのに、お味などわかるわけもなく、ジンジャーエールの方がよかったと思いながらも、なんとか飲み切った私。
ところが息子の方は悪戦苦闘。
「飲めないの?」と聞くと、ちょっと無理という返事。
なんてもったいない。
息子のワインの方が断然高いし。
じゃあ、お母さんが飲むわ。
もうね、貧乏根性丸出しですよ。
ちょうど、お肉料理が出て、あとはデザートといった段階。
あれ、なんかおかしい・・
目の前がちかちかする。
それが数分続きました。
隣の娘に、お母さん、ちょっと変だと言った途端、ドバっと吐いたんです。
それからはもっとすごい。
ドロドロと吐きながらそのまま気を失いました。
もう、辺りは騒然だったと思います。
特に娘は、私の嘔吐物まみれになりながらも私を介抱し、息子はスタッフと一緒に吐物を処理し。
おそらく1~2分で気を取り戻しましたが、どうやっても苦しく、動けず、ふたりに担がれて、誰もいないことを確認して浴場へ。
そこで服を娘に全部脱がせてもらい、浴衣をまとって部屋に。
そのまま部屋に上がったところで倒れ込みました。
状況は把握できていました。
でも、体は動かず、なにしろ苦しくて、呼吸もまともにできない。
これで死ぬんだと覚悟しました。
急性アルコール中毒です。
何度も救急車を呼ぼうとする息子を止めました。
こんな山に呼ぶわけにはいかない。
そういう理性もあったんです。
そして死との格闘1時間。
ようやく体が動くようになりました。
もうね、誰にも頭が上がらなかったです。
こんな粗相をしたにもかかわらず、翌朝笑顔で体調を聞いてくれたスタッフにも、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
娘には、相当怒られ、我が家ではそれ以来お酒が禁止になりました。
当然ですね。
あとから息子に聞くと、ほとんど床には汚れがなく、ほぼ私の体が受け止めていたようで、それをひっくるめて処理した娘が一番の被害者だったということです。
コロナ禍でしっかりマスクしてるのに、こんな客がいたらスタッフもやっていられないですよね。
ほんとに、心から反省です。
こんな事件が過去にあっての今回のディナー、娘に散々ブチブチと言われながら完了。
こんな客の過去を知ってか知らずか、普通にもてなしてくれたスタッフにも感謝です。
てか、普通にリピートする私のしぶとい根性にびっくりだと娘が苦笑いしていました。
そして、万全の防寒体制で、ナイトツアーへ。
熊除けの鈴を鳴らしながら、夜の上高地を散策します。
月明かりが強いのと、雲も少し出ていたことで、満天の星は見えなかったです。
夏の方が星の観察には向いているということでした。
そう言えば、生まれて初めて見た天の川は、夏の立山黒部アルペンルートでした。
弥陀ヶ原ホテルで見あげた夜空には、くっきりと天の川がありました。
天の川って存在するんだと、感動しましたね。
その後、モニュメントバレーで見た星空は、そんなもんじゃない強烈なものでした。
吐き気がするほど、大きく輝く星で埋め尽くされた空を見て、自分が惑星に住んでいるんだと真に認識させられました。
月明かりに照らされた上高地です。
静かに時間が流れていると感じました。
この日は、お風呂に入って、そのままベッドへ。
朝3時台に起きているので、ふたりとも相当疲れていたようです。
いつもなら、いろんな話をしながら寝るのに、珍しくベッドに入ってすぐに寝てしまいましたから。
翌朝は、6時半に起床。
めちゃくちゃいい天気です。
1時間ほどで身支度をして、朝食へ。
やっぱり窓際の素敵な席へ。
どうですか!
この景色を堪能しながらの朝食。
こんな幸せはないですね・・
朝食はバイキング。
エッグベネディクトを作ってくれますが、それ以外は目玉はなく、それでも、ひとつひとつが丁寧でおいしいと感じました。
まあ、景色が一番のごちそうですけどね。
ゆっくりと朝食をとって、部屋に戻って、10時までのチェックアウトの準備です。
1泊なので、たいした荷物もなく、チャチャッと片付けられて、しばしテラスでまったり。
娘は名残惜しそうにハンモックに揺られます。
9時半になって、後ろ髪を引かれる思いで、部屋を出て、フロントで荷物を預かってもらい、しばらく散策をしてから帰ることにしました。
一昨年は、この日に、1日目とは真逆方向の明神池の方へハイキング。
ちらっと当時の写真で紹介しますね。
こんな風情のある食事処もあり、お魚を焼いてもらって食べました。
明神池の方へ歩くと、2時間以上はかかってしまうので、今回は帰り道の混雑も考えてやめました。
河童橋付近を少し歩いて、白樺荘の反対側にある五千尺ホテルのケーキを食べて帰ることにしました。
またもや長くなったので、帰宅までのお話は次回に。